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小説『君の名は。』感想

著者 : 新海誠
KADOKAWA/メディアファクトリー
発売日 : 2016-06-18
 映画版も数度見ているほど、好みの作品。
 小説版は映画版ではわからない心理描写が巧みに描かれている。
 完璧な作品なんてものはないと思っているけれど、この『君の名は。』は、まさに新海ワールドの集大成であり、アンサー作品とも言える。
 今まで『別離』を描いてきた新海のすべてが詰まっている。『距離』『時間』『生死』『精神』。
 秒速5センチメートルで振り返ることのなかった男女が、本作ではすれ違いつつも、最後にお互いの顔を見やる。
 君の、名前は。

 あらすじ。
 東京、新宿に住む高校生の少年『立花瀧』と、ド田舎の糸守町に住む少女『宮水三葉』は、時々不思議な夢を見ていた。
 まるで他人の人生を見ているような……。
 ――やがて、それが夢ではなく、現実の身体で入れ替わっていることに気付いた2人は、驚愕しつつも約束事を決めて週に何度か訪れる交換を体験してゆく。
 だが、ある日のこと、突如として心の交換は行われなくなる。心はどこにあるのだろう? 心とは魂なのか。では魂とは? 神経に存在するのか? あるいは超常敵的な神の預かるところなのか。
 宮水神社が代々護ってきた『ムスビ』と組み紐。糸は寄り集まって時を刻み、時には切れてしまうこともあるけれど、再び結ばれることもある。
 入れ替わりが行われなくなったのは、彗星の破片の落下によって糸守が消失したことにあった。しかも、三葉と瀧は、瀧のほうが三年の未来に生きるものであったのだ。死別と時間。だが、瀧は諦めなかった。
 最初こそ邪険に思っていた入れ替わりだったが、それを通じて三葉とのある意味では思い出を築いてきた瀧は、必死に過去の三葉と入れ替わる手段を求めて行動する。
 やがて、それは結ばれる。

 終わり。

 個人的には、秒速5センチメートルの小説版が物語の裏の裏まで描き切っていた傑作だと思っているので。
 今回の軽いライトノベルちっくな君の名は。には正直新海さんはそこまで書きたくなかったのかな? と思いました。
 とはいえ、軽いタッチで進めながら、映画版で描かれない場面場面をさっさっさ、と、第三者視点で描いているのは面白いですね。

 重苦しくならなすぎないように、だけどきちんと締めるところは締める。そんな印象を受けます。
 秒速5センチメートルなどの小説版も後々上げますが、結構映像作品とは毛色が違うので、ぜひ、読んでもらいたいものですね。
 ただ、重い話なのでそっちは覚悟がいりますが(笑)。

2016-10-07 : 本(小説・漫画)関連 :
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