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特殊報道部 最終話トリノグラム その7

 いよいよ最終話となりました。特殊報道部――トクホウ。
 ここまでくるのに費やした時間はそれほどでもありませんでしたが、とてもやりがいのある作品だったと思います。
 内容も先の読めない展開で、どきどきわくわくしながらシナリオを読み進めていくのは、SF小説、あるいはサスペンスやミステリに似通っていました。
 基本的なものはオカルトですが、ホラー要素はあまりなく、コズミックホラーというわけでもない。
 あくまで非現実的な存在に対してのオカルトというわけで、あまり怖くないのも良かったですね。最近ホラー系が苦手になってきたので(苦笑)。
 さて、では最終章です。物語は、どこへおさまるのか。

 以下ネタバレ含む感想。

 あらすじ。
 もうほとんど奇跡じゃないかという確率でオカルトどころか、まさにSFとしかいえない現象に対峙してきた柚原たちトクホウ。柚原と度会は、始まりの場所。ミステリーサークル――アブダクションポイントの原っぱを歩いていた。しかし、まばゆい光があたりを包んだかと思うと、柚原たちは意識を失ってしまった……。そして次に目が覚めたとき、柚原は入院していた。最後の記憶はいつだったかと考えていると、坂井田デスクの命令で自動養護施設の取材に行ったでしょ、と村瀬に言われた。
 違う。それはもっと前の話だ。今まで「あそこ」を調べていたんだ。「あそこ」。「あそこ」で重要なナニカがあったはずなんだ。絶対に。柚原は確信を持っていたが「あそこ」が何なのか全く思い出せない。「楓」ちゃんと一緒に……。「楓」ちゃんって、誰だ。記憶に混乱がある、それどころか記憶を失っているように思えた。
 家に帰ったが、落ち着かない。村瀬とは恋人関係だといわれるし、上司は熊崎だといわれる。そして所属部署は――報道部だといわれる。なにかがおかしい。柚原は混乱の極みにあった。

 だが仕事はこなしていくしかない。ニュートリノだかなんだかの外回りの仕事、つまりは記者会見に出席したが、そこで「棚橋彩」という同じ局の女性記者を発見する。なぜか見覚えがあった柚原は、彼女に声をかけると「トクホウになにかようか」とたずねられた。「トクホウ」「佐曽利昭雄」「高橋彩」「鷲見衛」「ヒダゴーン」……。ナニカがひっかかる。
 そして取材ノートに書かれた「度会楓」「松久七海」という名前。柚原は児童施設を訪れ、七海に取材ノートを見せた。まず「アブダクション」という単語。続いて「渡会楓」という名前。だがどれも彼女は知らないという。だが、柚原が倒れたとき、彼が七海に見せたものを教えてくれた。淡く透き通った正二十面体の物体。それを誤って柚原がそれを落とした瞬間……、柚原と七海は度会楓のことを思い出した。「奴ら」は一度アブダクションした七海を戻し、再び度会を連れ去った。その目的はなんだ。
 七海は必死に記憶を辿る。そしてぽつぽつと単語を思い出した。「編集が必要」「トリノグラムを整えよ」「存在してはいけない」……。そして七海の記憶から下手人が判明した。そう、「奴ら」とは「熊崎」を含んだ黒服の集団だ。柚原は熊崎を呼び出し「今の状況がトリノグラムなのか」と突きつけた。すると熊崎は「第38号になにをした」と失言をした。だが今の柚原に熊崎に抗うすべはない。

 柚原は精神が不安定だということで謹慎処分を下された。だが柚原は諦めない。度会楓を救うために。まずは今までトクホウメンバーとして、取材をしていった場所をまわってゆく。「衛」と因縁深い船坂の人体発火。そこで出会った衛の目の前で、正二十面体を砕き衛の記憶を取り戻す。「彩」インプラントの原因となったプールサイド。そこで出会った金武のホログラム映像から「熊崎は歴史を書き換え、出来事も記憶もなかったことにできる」ことを知らされる。
 そして記憶の戻っていた彩を熊崎が捕らえ、局の屋上、今夜12時にくれば返してやると一方的に告げた。柚原と衛はできるだけのことをしてから、切り札を手に屋上へ向かった。そこで熊崎に正二十面体をみせると「トリノグラム結晶体」を置けば彩を解放すると言った。やはりこれは熊崎の弱点のひとつ。用意しておいた偽者の結晶体を利用して彩を助け出し、逃げ出すことに成功した。

 さらに2つ目の熊崎の弱点。「第38号」。現代科学では解析すらできない厳重な管理下におかれるべき存在。そして3つ目「筑波」と「神岡」のニュートリノ研究所。そこで、ヒダゴーンを贄にして昭雄を動かし、さらには局の別の部署も動員してニュートリノ研究所への取材をとりつけた。職員がいうには、地球上のすべては原子で構成されているが、それを形作るのがニュートリノであり、ニュートリノを制御するものこそが「トリノグラム」だという。ニュートリノとトリノグラムさえあれば、万物が作り出せるという。
 だが今はそんなことは問題じゃない。柚原は火災報知機を作動させ、衛と彩とともにニュートリノ実験室へともぐりこむ。そこには、今までのトリノグラムよりはるかに大きなトリノグラムがあり、その中には度会楓がいた。トリノグラムの奪取を目指す柚原たちと、それを止めようとする熊崎。

 柚原は熊崎に追い詰められ、問われて、はっと気づいた。ニュートリノは設計図であり、トリノグラムはそれを制御する。つまりは、ニュートリノが通ったところすべてが「地球」であり、歴史や人物は違えどすべてが「地球」になる。つまり、地球を再設計する、それこそが「トリノグラム」。ありえない現象はありえた地球からもたらされたものである、と。
 熊崎は800年後に起きる悲劇を止めるためにトリノグラムテクノロジーによって造られた人工人間であり、その命令をこなすことしかできないのだとも告げた。

 そしてそのすべては度会楓に繋がる。度会楓は破滅した未来。真っ白な未来から、無限の可能性のひとつから、時間をさかのぼって過去へいってしまった。ゆえにトリノグラムに過剰な分だけの歪みが生じた。2012年12月22日に度会楓が崩壊した未来から、今の柚原がいる世界へとやってきた。だが……。
 度会はもう1個、正二十面体――トリノグラムを持っていた。これをみると「失ったものが見える」と、言っていたものだ。つまりこれは彼女の過去へ繋がるもの。これを破壊すれば、破滅しない未来がくるのではないのか。熊崎は不可能ではないかもしれないが、確信は持てないため却下だ、と告げた。ならば、と柚原は、もし失敗したら自分を封じてくれと願った。そして、トリノグラムを破壊した。

 そうして世界はあるべき姿へと戻った。渡会楓が普通の女子高生をしている世界。トクホウがトクホウらしく馬鹿馬鹿しく騒々しくしている世界。平和で平凡で、だけどそれがなにより大切な世界。柚原は決意する。絶対に崩壊なんてさせないと。

 終わり。

2017-12-15 : ゲーム関連 :
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