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小説「町民C、勇者様に拉致される3」感想

 もう一年経つ前に読まないと、と思って読みました。
 今回はかなり真面目な仕上がりでしたが、今までより読みやすさは改善されたのか、するする頭に入りました。神様という概念の考え方には感心したり。

 結局、大事なのは自分自身なのか、それとも、世界規模で他者を愛せるのか……。
 次回が楽しみな終わり方だった。ぜひともハッピーエンドで終わって欲しい。

 意外と深く考えさせられる内容だった町民C三巻目。
 今回は、町民Cの真実と、世界の行く末が決まる大事な内容だった。
 町民Cの軽口が少ないのもあって、全体的にシリアスな仕上がり。こうなるとは予想できなかった。

 世界を蝕んでゆく人類。それに絶望するか、それでも信じるか(愛するか)……。
 世界の設定も興味深く、面白かった。

 あらすじ。
 前回、休眠状態に入った町民Cは、身体から精神だけが解放され、幽霊(生霊)となっていた。困りながら神殿内部をうろちょろしていると、幽霊の見える王子さまや、過去の大崩壊を生き残っていた幽霊さんと出会う。
 そして幽霊さんの手によって、町民Cは、星櫃の間から、星空が存在する空間へと送り込まれた。そこで出会ったのは、始原の勇者と似た雰囲気を持つ不思議な女性。

 その女性は、星原樹に生まれた人格だった。かつて神から祝福を受けた始原の勇者の影響で、人格を得るに至ったのだ。彼女から、町民Cは、星原樹の寿命はまもなくだと告げられた。さらに、町民Cは、星原樹と存在を同じくするものだとも。
 そのために、寿命を迎える彼女のかわりに、新たな星原樹となって欲しいとお願いされる。

 当初は恐れを抱いた町民Cだったが、人々が幸せになるために、承諾して、新たな星原樹となった。これで、ようやく世界が落ち着くかに見えたが、事態はさらに悪化していた。
 始原の勇者が、世界の人々の心をひとつにして、魔物=負の心と向き合うために、自身に世界中の瘴気を集め、魔王(竜の姿)に変身。深蒼の勇者との、決戦を開始したのだった。

 終わり。

 大変なことになりましたよ。
 今回までの説明で、町民Cが生きている時代の一つ前の人々が、魔物は人間の負の心を切り離して物質化するように設定し、人間が正の心によらない限り、いつか人間のみを滅ぼすために生み出したものだと判明しました。
 今回出てきた幽霊さんは、その設定を手伝ったひとりで、蘇生の星術(不思議パワー)によって、生と死の意味が非常に軽くなっていた時代を生きていた人でした。

 また始原の勇者は、最初に星の韻律を理解した人間で、そのために神からの祝福を受けて常人の数百倍の寿命を得ていたとか。
 星原樹の人格のモデルとなったのも、始原の勇者の姉でした。しかし、始原の勇者が韻律を広めたために、人間は滅ぶことになり。
 結果、自分の時代が終焉を迎えても、新たに生まれた人間、特に各時代の勇者を導くことを決めているとのことでした。

 そして今回がその極致。正義の勇者と邪悪の魔王という戦いを見せることで、人々の心を変えることにしたのでした……。それは、始原の勇者は瘴気の汚染で死に、深蒼の勇者も、生還は絶望的な戦いをすることなのです……。

 実に暗いですよ。今回は全体的に説明が多くて、町民C以外の視点も多かったために、かなりシリアス一直線です。
 まさかこんな話になるとは、一巻の時点では予測ができなかったですね。それでも、物語も終盤ということで、かなり盛り上がってきています。
 ライトタッチな中に、ここまで深い設定があったのかぁ、と正直驚いていますが、結構好きな世界観ですね。

 かなり綱渡り的な展開をしていますが、これからどうなるか。あと一巻、さくっと読んでしまおうと思います。

2014-03-20 : 本(小説・漫画)関連 : コメント : 0 :
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