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映画「八月の鯨」感想

 映画「八月の鯨」は、リンゼイ・アンダースン監督による1987年に公開された作品です。
 主演はリリアン・ギッシュと、ベティ・デイビスです。見事に作風とあった人選だったと思います。
 出てくる登場人物も少なく、また盛り上がりもない作品でしたが、不思議と見終わったあとは、深い感動を覚えました。
 どこが凄い、とか、良いとか、そんな細かいことは分からないのです。ただ感覚的に、非常に美しいものを見ている気分でした。泣きそうになるほどに。

 「私、少しも迷惑していないもの」

著者 :
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
発売日 : 2012-06-07
 夫に先立たれ、老いた姉妹二人だけで暮らしている生活を描いた作品。
 文句なしに最高の映画だった。人生の終わりが近づいているはずなのに、下手な若者よりも生きることに前向きな登場人物に感動。
 全編通して淡々と描かれているが、それが不思議と気持ちが良い。

 妹の優しい思いやる心があったからこそ、一度は死を考えた姉も生きることに前向きになれたのだと思う。
 女優二人の演技に、それを味付けする脇役たち。

 少ない登場人物、狭い風景を上手くいかしている名作。
 

 以下ネタバレ含む感想。

 あらすじ。
 どちらも夫に先立たれた高齢の姉妹、面倒見の良い妹「セーラ・ウェバー(リリアン・ギッシュ)」と、気難しく目の不自由な姉「リビー・ストロング(ベティ・デイビス)」は、二人で静かに暮らしていた。
 彼女たちの楽しみは、家のそばの入り江に、毎年夏にやってくる「鯨」を岬から眺めること。それが幼少期からの楽しみだった。

 しかし、リビーは迫る死について考えるようになっていた。目も不自由で、妹に迷惑ばかりかける。このまま消えてゆくのではないか。そう思うと余計に冷たい言動をとってしまうのだった。
 だが、迷うことがあっても、彼女を見捨てず一緒に暮らしてゆくことを決めたセーラの言動を受けて、やがてリビーは生きる気力を取り戻す。

 そうして二人は、寄り添って生きて行くのだった。

 終わり。

 絵を描いたり、花を摘んだりしながら生きることに前向きなセーラ。ひとりでは何もできず、生きることに消極的なリビー。
 しかし、優しいセーラの愛情を受けて、やがてリビーは「見晴らし窓(知り合いの大工が何度か提案していた。しかし、リビーは断っていた)」を作ることを決める。

 この「見晴らし窓」こそが、生きてゆく未来の希望。彼女たちが眺めていた鯨は、消えてゆく悲しい過去。なのではないでしょうか。
 全てのものは消えてゆきます。しかし、思い出は心の中で生き続ける。人生が長すぎることなんてない。寿命を超えて無駄に生きていることなんてない。生を終えたときこそ、その人の寿命なのだから。

2016-05-09 : 映画関連 :
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風見澄香

Author:風見澄香
 据え置きはPS4しかないSONY大好きな雑食管理人。
 購入するゲームはほとんどPS4のもの。
 あとはヴァイスシュヴァルツと携帯電話のアプリゲームを趣味程度にやっています。

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