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小説「失踪症候群」感想

 最近では『慟哭』も読んだ『貫井徳郎』氏のミステリ小説です。
 再読しました。意外と内容も覚えているものですね。
 さっくりと読めて、暇つぶしにはちょうど良かったです。綺麗に終わるので、それも安心かな。
 若者たちの連続失踪事件と、家族愛を描いている作品でした。

 久しぶりに再読。

 娯楽作品としてみれば十分及第点だが、ミステリとしてみると、そこまででもない。
 警察の裏側で活躍する謎の精鋭メンバーという設定は好きだけれど、その率いるリーダーが優れているので、推理もの、と言い切れないところが欠点か。
 彼にとっては全てが予定調和、そんな印象を受ける。
 家族関係で苦悩する人物たちが多く出てきて、そこらへんの人物の葛藤は結構好き。
 それに、最近読んだ同じ作者の『慟哭』よりもすっきりと終わるので、そこは安心できる。


 以下ネタバレ含む感想。

 あらすじ。
 警察の人事課に所属するしがない警察職員「環敬吾」。紳士的な容貌で人気はあったが、彼はそこまで精力的に働いておらず、しかし叱責も受けない。そのことを他の職員は不思議に思っていた。
 その環の正体は、少数の部下を率いて、警察の意向を受け表ざたにできない、あるいは警察を動かすことのできない案件を解決する秘密捜査員だったのだ。

 今回の彼の任務は、若者たちの連続失踪事件を解決すること。自発的に失踪したと見える若者たち。本来ならば警察も、環も動くようなものではないのだが、何かを直感した環は、これを引き受け、解決に向けて行動を開始するのだった。

 終わり。

 結局、問題の失踪事件としてはそこまで大変なものではなく、その裏であった麻薬関係のいざこざが話のメインとなっています。
 失踪事件は、現代社会で、両親からの期待という重圧や、人間関係に苦難する若者たちが、自ら失踪してゆく、というものでしたが、環は「逃げても良いし、彼らは放っておけば良い。親からは逃げられても、自分の人生からは逃げられませんから」と、調査を締めくくります。

 結局、全ては自らの「責任」で行動していかなくては、ということですね。

2015-06-15 : 本(小説・漫画)関連 : コメント : 0 :
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