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映画「グラン・トリノ」感想

 また見返したので、比較的新しいですが、過去の映画を。
 今回取り上げるのは、2008年のアメリカ映画で、監督と主演はどちらもクリント・イーストウッドの作品『グラン・トリノ』です。
 イーストウッドと言えば、最近では『人生の特等席(感想記事へリンク)』も見てきましたが、グラン・トリノは彼が積極的に俳優として活動しなくなった最後の作品です。
 これは何度も見るくらい好きな作品です。終わり方が好きなんですよね。なによりストーリーも。イーストウッドが渋いし、深い。

ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2009-09-16

 渋さと深みのあるストーリー。
 イーストウッドの演技はさすがとしか良いようがないし、込められたメッセージは心のどこかで受け止めることができる。
 「責任」は必ず取る必要がある。自分の「責任」で行動していかなくちゃならない。
 コワルスキー(役:イーストウッド)の最後には何度見ても涙が流れた。

 良い映画だったけれど、見るたびに辛い思いを感じる。けれど、それが活力にもなって、不思議と頑張ろう、と思える作品。


 以下ネタバレ含む感想。

 あらすじ。
 朝鮮戦争を経験した退役軍人である老人「ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)」。妻を亡くした彼は、生来の頑固さから、息子たちにも疎まれながら、人付き合いを避け独り家で過ごしていた。
 しかし、隣人の家族の息子「タオ・ロー」がギャングに命じられ、コワルスキーの愛車「グラン・トリノ」を盗もうとした事件、そして、なりゆきながらギャングから守ってやったことをきっかけに、ロー一家との付き合いが始まる。

 やがて、臆病なタオの世話を焼いてやっているうちに、コワルスキーは、徐々にタオやその姉スー、そしてロー一家と交友を深めることになった。
 いつの間にかタオのことを友人と思うまでに気に入っていたコワルスキーだったが、タオに絡んでいたギャングたちが、ロー家を銃撃、スーを陵辱するという暴挙にでる。

 それは、数日前にギャングの一人に暴行を加え、「タオたちに手を出すな」と、コワルスキーが起こした行動が原因だった。
 自分を責めるコワルスキーの前に、「ギャングたちを皆殺しにしてやる」とタオがやってくる。この言葉を聞いて、コワルスキーは覚悟を決めた。

 怒り心頭のタオを家の地下に閉じ込めた彼は、きっちりとしたスーツをしたて、ギャングたちの住む家の前に訪れる。
 そして、「お前たちは馬鹿野郎だ」と罵倒し、スーツの裏に手を入れる。それを見たギャングは、銃を取り出すつもりだ、と恐れコワルスキーに銃弾を浴びせる。
 しかし、彼の手にあったのは、ライターだった。そう、コワルスキーの計画は、丸腰の彼を殺させることで、ギャングたちを刑務所に入れることだったのだ。

 コワルスキーは死んだ。彼の愛車「グラン・トリノ」は、遺言に従ってタオへと贈られるのだった。

 終わり。

 もうね、最高だよ。確かに彼は偏屈だったかもしれないけれど、本当のコワルスキーは、不器用ながらとても優しい人なんだよね。
 タオ(の場合は父親がいないこともあって)は、なんだかんだと世話を焼いてくれるコワルスキーに父性を感じていたんでしょう。
 もし、こんな人に出会っていたら、そりゃあ人生観も変わるだろうと思う。

 けれど、家族にとっては邪魔な存在でしかない。近しいからこそ、逆に気づかないものなんでしょうね。

 文化の違いや言葉の違い。そんなの「友人」の間では、些細な問題でしかないんです。この作品では、コワルスキーの友人に様々な人種が登場しますが、彼らは差別なんてしません。

 人が簡単に傷つけられる、そんな社会の問題。簡単に他者を傷つける若者たち。
 そして、必ず「責任」を取る必要がある。コワルスキーは、自らの人生の終え方を考えた。そしてタオは、今まで漠然としていた人生を考えることになった。

 「死」というものはとても辛いものです。しかし、逃げられるものではありません。ただ日々を惰性に過ごして生を無駄にするより、熱く激しく生きることが良いに違いないでしょう。
 逃げて、逃げて……。いいえ、どうやって人生に幕を下ろすか。それを考えることが大事なのではないでしょうか。

 彼ら二人は、歳は違えど、お互いに足りないものを与え合ったのでしょう。
 コワルスキーの生き様。タオのこれから。そして今を生きる私にとっても、得ることの大きい映画だったと思います。

2014-12-15 : 映画関連 : コメント : 0 :
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風見澄香

Author:風見澄香
 据え置きはPS4しかないSONY大好きな雑食管理人。
 購入するゲームはほとんどPS4のもの。
 あとはヴァイスシュヴァルツと携帯電話のアプリゲームを趣味程度にやっています。

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