ゲーム・本(小説・漫画)・映画などの感想レビューがメインのブログです。

映画「そして父になる」感想

 血のつながりが大切。あるいは、過ごした時間が大切。あなたはどっち?

 「是枝裕和」監督作品、映画「そして父になる」を見てきました。事前の期待はかなり高かったのですが、裏切られることなく、泣かせてもらいました。
 大仰にならない静かな流れと、多くを語らず、余白と余韻を残した雰囲気が印象的でした。少ない言葉の中で、表情や雰囲気などの、感覚的な表現によって、演出するのはさすがです。

 「子どもの取り違え」から、「父(家族)のあり方」を問う作品で、対照的な二つの家族を追いながら物語は進みます。
 結局、理性で細かいことを気にしているのは大人たちで、子どもたちにとっては、些細なことなのではないでしょうか。

著者 :
アミューズソフトエンタテインメント
発売日 : 2014-04-23
 「大人」と「子ども」の関係に涙する。
 「子どもの取り違え」から始まる一連の流れから「父親(家族)」のあり方について問うてくる本作品。
 「父親」って、そもそもどういう存在なんだ。家族って、どういう存在なんだ。
 血の繋がりか。過ごした時間か。あるいは、何か別の要因でもあるのか。
 「父親」は苦悩する。しかし、やがて自分だけの「答え」を見出す。
 だから、正しい答えなんてない。それは違う、と否定なんて出来ない。これが正しい、と提示することも出来ない。
 私は、改めて「家族」というものについて考えさせられた。


 以下ネタバレ含む感想。

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2013-09-28 : 映画関連 : コメント : 0 :
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ドラマ「Dr.HOUSE シーズン1」感想

 今回は、海外ドラマ「Dr.HOUSE シーズン1」の全話を見返したところで感想を。
 医療ドラマで、難病、奇病、あるいは単純な病ながら、隠れているため、見つからないなど、厄介な症例を取り扱い、それを人間嫌いの名医「Dr.HOUSE-グレゴリー・ハウス(ヒュー・ローリー)」と、その部下(チーム)たちが解決してゆくというもの。
 病名を推理してゆくという根本的なものから、多数の人間による複雑なドラマが描かれ、単なる医療ドラマにはない魅力があります。

 私は、テレビドラマは、あまりみないのだけれど、このシリーズは非常にお気に入りで、何度も見ています。単なる医療ドラマの枠に収まらない、非常に高いストーリー性が魅力でしょう。

 登場する人物たちも、一癖も二癖もある人物ばかり。それを上手く動かして、毎回、綺麗にまとまるのは凄い。
 誰もが問題を抱えており、それをシリーズ通して解決してゆくのが見所。

 シーズン1では、医者の使命について。

 お気に入りのドラマで、放送当時から何度も見返しているほど。
 シーズン1では、主人公ハウスの医師としての覚悟が見れる。

 捻くれものの天才医師、「グレゴリー・ハウス(ヒュー・ローリー)」の活躍を描く連続ドラマ。
 基本的にレギュラー陣は変わらず、一応の流れはあるものの、一話で完結するので、いつ、どこからみても面白い。

 悪ぶった孤高を気取りながら、非常に繊細で、患者のためなら不正も辞さないほど。
 周囲に恵まれている彼が、これから自身の問題に向き合って行くところも見所。

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2013-09-22 : アニメ・テレビ関連 : コメント : 0 :
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映画「パシフィック・リム」感想

 映画「パシフィック・リム」ようやく見てきました。
 非常に評判が良さそうだったので、とても気にはなっていたのですが、なかなか見る機会が訪れず……。
 今回は吹き替え版で見ましたが、これは正解でした。字幕版だと、きっと集中力が散漫になってしまったと思います。声も違和感なくはまっていて良かったです。

 パシフィック・リムは、巨大怪獣と巨大ロボの戦いがメインの映画で、敵役はそのまんま「KAIJU」です。これは監督のギレルモ・デル・トロ氏が、特撮フリークだからだそう。

 なるほど、ロマンあふれる映画でした。
 巨大人型兵器ってだけでも面白いのに、蛇腹剣に、第三の腕に、仕込み刃、ロケットパンチなどなど、もう見ているだけで楽しい。
 怪獣も特色が揃っていて、一匹一匹良く作りこまれている。お互いに傷つきながらぶつかり合う。ロボと怪獣のバトルは最高でした。

 ただ、ひとつ言うと、日本の怪獣は、どちらかというとその背景に注意して、基本的に複雑な設定を持っています。
 パシフィック・リムの怪獣は、背景があっさりしていて、もっと魅力的なキャラクターになれたのでは? と思いました。
 とはいえ、ストーリーの都合上、これ以上の設定は難しい。怪獣もののお約束である、人類側の絶望感が十分にあったので、それは良かったですね。

 それでは、細かい感想を。

 巨大ロボットが怪獣と戦う。殴り合って激しく壊れても殴る殴る。ギリギリの死闘を超えて勝利する。
 しかし、それだけでは終わらない……! 原因を取り除かなければ!
 というストーリーで、ようするに、地球上に突如「怪獣」が出現したので、巨大ロボを作って対抗する。
 という、ロボット好きにはたまらない内容ではないだろうか。
 特にロボットが徐々に壊れてゆくさまなど、美しさと儚さを感じるほどだ。
 と、ここまでなら良いのだが、個人的には問題解決手段に不満があるのと、全体的に夜の戦闘シーンが多く見づらかったという点で星四としている。
 だが、ロボ、メカ好きなら見て損はない。


 以下ネタバレ含む感想。

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2013-09-15 : 映画関連 : コメント : 0 :
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漫画「探査機はやぶささん」感想

 『オレンジゼリー』氏によるコミック作品です。
 実は発売した頃に記事も書いていたんだけど、下書きにして存在を忘れていた……(笑)。もう一年半経つ……(苦笑)。

 さて、この本は、帯に書いてある「はやぶさ入門書」の名のとおり、四コマ漫画と補足説明を組み合わせて、とても分かりやすい内容だったと思います。
 ストーリーにもどんどん引き込まれて、実際に起こったことですが、とてもドラマチックで、まるで物語のように読み進めることができました。
 擬人化することによって、より分かりやすく、現場の苦難、はやぶささんたちの苦しい状況も伝わってきましたし、最後のほうになるにつれ、涙がうるうると……。

 はやぶさ関連では、映画作品も見ましたが、この作品は「はやぶさってなに?」という根本的な質問に答えてくれますし、「宇宙科学の意義って?」という、根底にある部分も説明されています。
 「はやぶさ」について知りたければ、まずはこれを読むと良い、とオススメできる作品です。こういったとっつきやすい作品はありがたいですね。

 新しいものが認められるのには時間がかかりますし、まして即座に効果が現れるものではありませんから、私たちが興味を持って、「応援したい」と思うことが大事なんだなと思います。

 過去から、現在、そして未来へ。永遠につながっていく想い。
 「はやぶさ」、「宇宙科学」についての入門書として文句なしの作品だった。

 四コマと解説によって、興味はあるけど、堅苦しい話はなぁ、と言う人も、既にある程度の知識がある人にも、オススメできる学習マンガ。
2013-09-08 : 本(小説・漫画)関連 : コメント : 0 :
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小説「Another アナザー」感想

 今回取り上げる作品は、小説「Another アナザー」です。作者は「彩辻行人」氏。ジャンルは(ミステリ)ホラーになります。ページ数は600を超える大作です。今は続編も出ていますね。
 ホラーといっても、直接的な描写で怖がらせるものではなく、精神的にぞくぞくくる仕上がりです。さまざまな謎が、終焉に向かってゆくのに感心しました。

 今回、ai-rvdogさんのブログ「まったりな部屋」で取り上げられていた記事を読んで(ネタバレ記事だったので飛ばし飛ばしですが)、さて、と思い立ったわけです。よそさまのブログを見ていると、読んでみたい作品を知ることもできて良いですね。
 文章量自体はありましたが、非常に読みやすい書き方で、ぐいぐい引き込まれてゆきました。舞台は今から見ると一昔ですが、まあ入り込みづらいということもなく。
 最後には、思わずため息をつくほどののめり込んでいました。

 では、感想に移りたいと思います。今回はかなりじっくり読み進めたので、あらすじも、感想も、詳しく長いものとなっています。
 これから読もうと思っている場合は、あらすじの途中までなら良いでしょうが、結末のネタバレ、道中の過程を知りたくない場合は、見ないほうが良いでしょう。
 全編について、かなりはっきりとしたネタバレをしていますので、注意です。

 また、読んだ上で理解を深めるために、解説もついています。私個人の覚書になるので、もっと気になる場合は、「まったりな部屋」さんの方の記事も参考にすると良いでしょう。

著者 : 綾辻行人
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日 : 2009-10-30
 ミステリホラー。オカルト的な不思議な雰囲気もある。
 舞台は1998年のとある中学校。だがしかし、その学校には不思議な言い伝えがあって……?
 災厄と呼ばれる、次々と起こる不審な死亡事故をめぐって起こる動乱を描いた作品。

 さまざまな謎や伏線を、最後に綺麗に回収しながら、希望の持てる終わり方で締めていて、良かった。「いつか」の、未来に向かって生きてゆける。
 主人公たち登場人物の性格や、行動などが、物語性を強めるためだろうか、やや強引な展開だったり、設定だったりしたが、それも気にならないほど。

 ミステリ、サスペンス、オカルトホラーと、一度で三度美味しい作品だった。読み終えて満足できた。


 以下ネタバレ含む感想。

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2013-09-07 : 本(小説・漫画)関連 : コメント : 0 :
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小説「ゆめにっき あなたの夢に私はいない」感想

 今回読んだ、「ゆめにっき あなたの夢に私はいない」は、「ききやま」氏制作のフリーゲーム「ゆめにっき」を原作とした小説になります。執筆担当は、「日日日」氏、挿絵は「有坂あこ」氏です。
 私は、ゆめにっきとは、パソコンを使うようになってしばらく、elonaに出会って、一時期フリーゲームにはまっていたときに見つけました。そして、見事にやられたわけです。
 一応説明すると、フリーゲームとは、個人などが趣味で作ったゲームのことです。購入する必要はなく、自由に遊ぶことができます。やはり、内容はぴんきりですが、たまに凄く作りこまれたものもあります。

 さて、そんな「ゆめにっき」。どんなものかと言いますと、ひとりの「少女(一応主人公らしい)」が、寝るたびに訪れる(現実世界では寝ることしかできない)、不思議な「夢の中」をめぐる、というもの。明確な目標はなく、それどころか、物語すらない。
 夢の中で出会う不思議な人々、不思議な空間、幻想的な、あるいは狂気的な夢の中、そこに何が隠されているのか? どんな意味があるのか?

 ……とまあ、このような感じでしょうか。ゲームでありながら、「クリア」と呼ばれる終わりはありません。
 むしろ、夢の中を歩いている私たち自身が、「終わり」に向けての物語を作ってゆくのではないでしょうか。夢には、十人十色、千差万別の受け取り方があり、絶対の正解はありません。
 受け手の数だけ物語がある。そこが、ゆめにっきの魅力なのではないでしょうか。

 その点では、今回の小説化では、「明確な物語」が生み出されてしまうのが懸念でした。ひとつの物語のみが固定化され、自由な発想が難しくなるのでは、と。
 しかし、文章が上手かったのか、組み立て方が良かったのか、今まで私が思っていたことに加えて、そういう解釈もあるか! と感心しながら読み進めることができました。

 最後には、うるっとくる、苦しみながらも、「生きる」ことについての希望を見せる作品でした。

 追記からは、ネタバレ注意。

 フリーゲーム「ゆめにっき」が小説化された。
 非常に独創的な、幻想的な、あるいは狂気的な雰囲気を持つ、不思議な作品を、どうやって文章にするのか。そこがもっとも気になっていた。
 しかし、さすがはプロ。元の雰囲気を壊すことなく、見事に、新たな解釈のひとつを提示してきた。

 この作品をプレイして思うことは、ばらばらで、明確な答えなんてものはない。個々人が感じたことが最大に重要で、固定したものは必要ない。
 そういった点では、あくまでひとつの可能性として、物語として読んでも面白いように書ききった本作品は、非常に良かったと思う。

 ただし、原作ゲーム版をプレイしているから、そう感じるのであって、プレイユーザー以外がどんな感想を持つかは分からない。逆に、ファンだからこそ、認められない人もいるかもしれない。

 もちろん、私は、楽しく読ませてもらった。


 以下ネタバレ含む感想。

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2013-09-01 : 本(小説・漫画)関連 : コメント : 0 :
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