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ゲーム・本(小説・漫画)・映画などの感想レビューがメインのブログです。

映画「her/世界でひとつの彼女」感想

 映画「her/世界でひとつの彼女」の感想です。

 この映画はスパイク・ジョーンズ監督による「SF恋愛映画」というなんとも面白いジャンルで描かれた物語です。
 どこら辺がSF恋愛なのかというと「セオドア」という男性と。
 AIである「サマンサ」。
 彼女、つまり「人格を持ち、0と1ではなく、その隙間や何気ない日常の風景にすら反応するという最新の人工知能」が搭載されたOS(小型の電子手帳程度の大きさ)との恋愛がメインなのです。

 セオドアという人物には別居中で別れようとする奥さんがいますが。
 そこで「サマンサ」という電子世界の存在と、現実の存在とのギャップも描かれています。
 架空と現実。架空の存在に恋をするセオドア。現実の存在に恋をするサマンサ。

 このふたりの存在の関係の描き方が、面白くて、でも泣きそうになって。
 切ないのです。果たして身体の有無に「恋」は関係あるのでしょうか。AIに本当に「ココロ」があるのか。

 本当にそれは「恋」なのか。

 古くからロボットや人工知能などとの関係を描く作品は非常に多く、またそれぞれが独創的な理論や価値観を持っています。
 画期的な発想によって思わず唸らせてくるような作品も多々あります。そしてこの作品も独創的かつ画期的な唸らせてくる作品です。

 SFものというとAIである「サマンサ」に注目したいところですが、特に注目したいのはやはり「セオドア」という男性の思考。価値観。
 そこに着眼すると実に面白い……。
 セオドアのココロの傷を垣間見せながら、サマンサという味付けを行う。

 それらによって、この作品には独創的な味わいが生まれるのです。
 「自我」「心」「現実」「架空」……。
 さまざまな問題を提起しながらも、あえて唯一の「解」を出さない。

 セオドアは感情移入させやすい「ヒト」として描かれています。
 現実から逃げたい。けれど現実と向き合いたいと願っている。
 誰しもが抱える問題であり、己の手で解決しなければ問題であります。

 「ヒト」が持つ(この作品ではAIですらもヒトのような存在であり、これらの)問題に誠実に向き合う。
 それぞれの手段、発想で。その世界構築が面白い。なにより着眼点である「ココロ」が面白い。

 だからこそ、この作品は素晴らしいと、わたしは考えるのです。
2019-05-10 : 映画関連 :
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映画「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」感想

著者 :
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日 : 2011-10-17
 前作AVPにてプレデターに寄生していたエイリアン「プレデリアン」が登場(なんかマヌケな名前だと思うが)。
 今回はエイリアンの恐怖描写を押し出していたと思う。
 プレデター側からは淡々と仕事をこなしてゆく必殺仕事人プレデター「ザ・クリーナー」が登場。
 ザ・クリーナーの仕事人としての意識はお見事だが、なんだか行動が微妙にぶれている気がしないでもない。
 その点、エイリアン側は相変わらずゴキブリみたいにうじゃうじゃ人を襲うので安心。
 画面が全体的に暗いというのと、ベタで微妙な人間ドラマが展開されているところが減点対象。
 逆にザ・クリーナーの格好良さとプレデリアンとの死闘に燃えることができればそこは「良」である。
 少々期待とは外れたが、個人的には満足することができた。
2019-04-26 : 映画関連 :
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映画「エイリアンVS.プレデター」感想

著者 :
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (FOXDP)
発売日 : 2012-07-18
 狩りをする誇り高き戦士『プレデター』と、対象に寄生して進化する恐怖の生物『エイリアン』との対決を描いた、いわゆるクロスオーバー作品。
 プレデターといえばシュワちゃんであまりにも有名で、エイリアンもシガニーであまりにも有名。
 つまりどちらも有名なクリーチャーであるが、それらがミックスするとどうなるか。
 個人的には非常に楽しめた。うまく世界間の情報を融合させつつ、プレデターの習性を巧みに利用した作品となっている。
 とはいえ、エイリアンファンには少し残念かもしれない。エイリアン特有の恐怖感がなく、プレデターのバトル描写が押し出されていたためだ。
 またプレデターも、よい言い方をすれば人間味がある。悪い言い方をすると丸くなったといえる。個体差があるが。
 プレデターの謎を解くひとつのヒントとなる作品でもあるだろう。
2019-04-19 : 映画関連 :
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映画「CUBE」感想

著者 :
ポニーキャニオン
発売日 : 1999-03-17
 社会の縮図がこの映画にある。
 人間ひとりひとりをひとつの歯車としてみてみると、このCUBEという映画はまさしく人間社会を表している。
 権力者。服従するもの。虐げられるもの。
 おおよそ「人」の持つ人間性、そのすべてがこの映画に詰まっている。
 単に密室サスペンスやミステリーという枠組みで捉えることのできない。深い味わいを持つ映画であることのゆえんだ。
 登場人物それぞれにスポットが当てられており、見事としか言いようのない物語の構成。密室の色を変えることで巧みに心理描写を表す技法。
 そして役者のまさに本物の密室に囚われているかのような素晴らしい名演。
 すべてがまじわりあい、素晴らしい作品へと昇華している。
2019-01-04 : 映画関連 :
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映画「グリーンマイル」感想

著者 :
ポニーキャニオン
発売日 : 2004-01-21
 殺人罪で収監された、他人の病を治す奇跡の手(力)を持つ心優しき黒人男性と、刑務所の警備員たちとの交流を描く。
 なぜ彼は殺人罪となったのか。黒人男性はどうしても罪を犯すような人には思えないのに。そしてなぜ彼は奇跡の手を持つのか。
 と、いったあらすじ。内容としてはスティーブン・キングの原作にほぼ沿っており、やや時代背景や設定を変更しているものの、十分許容範囲。
 警備員たちの困惑。奇跡の手の謎。そして……。
 涙なしにはみられない紛うことなき傑作。撮影技術も素晴らしく、役者の演義もたまらない。
 「生きる」ということの大切さと意味。相手の、他者の心の「痛み」を知ることの重要さを教えてくれる作品。
2018-03-30 : 映画関連 :
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映画「スターリングラード」感想

著者 :
日本ヘラルド映画(PCH)
発売日 : 2001-11-21
 「狙撃」。ただその一点に焦点をあてながら描くヒューマンドラマ。ドイツとソ連の戦争における双方の最強の2人の「狙撃手」が互いにしのぎを削りあう。
 戦争という状況の中でドイツの戦意高揚のため英雄にされた狙撃手が苦悩し、友が死に、敵を殺す。
 ただの平穏な生活も、恋すらもできない戦争と言う病気。
 戦争の中でしか生きられない存在。戦争が終わりようやく解放される存在。両者の違いはなんだったのか。
2018-03-23 : 映画関連 :
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映画「ハチ公物語」感想

著者 :
松竹ホームビデオ
発売日 : 2005-12-22
 まさに忠犬。
 先生とハチとの関係は何度見ても涙がでる。
 下手に長生きしてしまったせいでいつまでも先生を待ち続け、たらいまわしにされ、あるいは周囲の人の温かさも知って……。
 でも大好きな先生は帰ってこない。駅の前で待ち続ける。いつまでも待ち続けるハチ。何度みても涙が出る傑作映画。
2018-03-16 : 映画関連 :
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映画「サイレントヒル」感想

 日本のホラーゲーム「サイレント・ヒル」を映画化した作品であり、後のゲームシリーズにも影響を与えた名作。
 「感情」と「理屈」の二つを対比させながら、ストーリーは進んでゆく。メインは「家族愛」だが、これが悲しい……。
 一応ホラー映画にあたるのでグロテスクなシーンもあるが、どちらかというとやはり精神的な恐怖感を煽る演出が多い。原作ゲームへのリスペクトが感じられる。
2018-03-09 : 映画関連 :
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映画「ハル」感想

 2013年のアニメ映画「ハル」は、ロボット技術の発展した近未来の京都を舞台とした恋愛映画です。
 恋愛というとちょっとジャンル的に違う気がしますが。とりあえず恋愛映画ということで。
 中編60分という長さで起承転結を巧みに描写して、転にあたる部分では今までのすべてを覆すような真相が判明するといいう形をとり、どこからどこまでが「本当」のことなのかが分からない。
 そのような作品であります。中身としては非常に単純な恋愛モノで切なく泣けるものですが、設定が気に入る、気に入らないのような好みは分かれる作品ではあるでしょう。
 わたしはとても好きな作品です。ではちょこっとだけあらすじを。

 あらすじ。
 飛行機事故で「ハル」を亡くした「くるみ」はふさぎ込んでしまう。そこで、ロボット療法と呼ばれる治療法でくるみの心を開こうと医者と祖父は考えた。ロボット「Q-1」に「ハル」の姿を与え、くるみのケアを始めるのだった。

著者 :
ポニーキャニオン
発売日 : 2013-12-18
2018-03-02 : 映画関連 :
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映画「ゴジラ モスラ キングギドラ大怪獣総攻撃」感想

 平成ガメラ三部作の金子監督が指示したゴジラ作品ということですが、本作品はゴジラという存在の意味を語る上でも外せない作品といえましょう。
 私はガメラシリーズもゴジラシリーズもどちらも大好きで、ほとんどの作品をみていますが、このゴジラ・モスラ・キングギドラ(以下GMK)は、平成ゴジラの中では特にお気に入りですね。
 こういった「怪獣バトル」に分類される作品は、比較的ストーリーが子ども受けしやすいために、怪獣特撮系としては人気のでやすいジャンルでもあります。
 しかし、このGMKも、ガメラも、一応は「怪獣バトル」に分類されますが、どちらかというと対決が主題となっているのではなく、別の「メッセージ」が込められているところに共通点があります。
 では、詳しい感想に参りましょう。

 作中台詞「あれは……、原爆……」。

 金子監督らしいといえば、らしい作風の作品だった。
 今までの作品はなかったことにして、最初のゴジラ以降ゴジラはでてきていないという設定だ。もちろん、今までの作品を否定しているわけではない。
 概念として「国」を捉え、星をひとつの生命体、つまりは「地球」も生きているのだ、とする考え方がガメラ同様に生きていた。
 今回のゴジラは、名物怪獣がでてくる、というところが見所ではない。もちろん、怪獣どうしの戦いも多いが。
 重要な点としては「決して忘れてはならないことがある」というメッセージが含まれていることだろう。
 まず根源として、ゴジラには原爆などの放射能関係による問題が多い。そこが本作品では強調されていたように思う。
 そして……。護国。つまりは防人という存在の意味について問うてくる作品であった。


 以下ネタバレ含む感想。

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2018-02-23 : 映画関連 :
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